金融庁、保険ブローカーの参入規制を緩める ただ、問題の本質はそこではないので、あまり効果はないかと

   2017/10/19 

保険ブローカー(保険仲立人)の参入規制が緩められるようだ。

保険ブローカーの参入規制を緩和 金融庁

金融庁は保険会社から独立した立場で複数の保険を取り扱う「保険ブローカー」の参入規制を緩める。

具体的には、

開業時に必要な保証金を4千万円から2千万円に引き下げる。新規参入を促し、中立の立場から消費者に助言する事業者を増やしたい考え。

施行は8/29の予定だそうだ。記事によると、この制度がスタートしたのは、1996年ということだが、わずか40社程度だけで、現在は企業相手が中心なので、金融庁は今回の緩和で、個人分野の参入を促したい考えのようだ。

保険ブローカー(保険仲立人)について

顧客の依頼を受け、複数の保険会社からその人に合った商品を提案する。手数料の開示が義務付けられるなど保険代理店よりも中立性が高い。

背景にあるのは近年急増した保険の乗り合い代理店の存在だ。複数の商品を扱う乗り合い代理店は中立性をうたっていることが多いが、保険会社から受け取る販売手数料に依存している。このため手数料を多くもらえる商品を顧客に勧めやすい構造問題がある。

実際のポイントは誰と契約をしているかでは必ずしもない

という問題を金融庁は改善したいみたいなんだけど、この制度自体は悪く無いと思うし、自分も一度目を付けて調べてみたこともある。しかし、上述のように全く活用されていないのが現状。実際のところ生命保険も損害保険も代理店制度が機能しているので、この制度が急激に拡がるとは今のところ思えない。

もし拡がるとすれば、報酬などの面がキチント法制度的に担保されたならば、そういうことも有り得るのではないかと思われる。というのも、自分はそこまで詳しいわけではないが、以前調べたところによれば、この制度は、保険会社との契約関係にはない制度。しかし、手数料は基本保険会社から貰うようなのだ。これでは・・・そう変わりはないし、手数料の額も期待できない。

本当に、顧客の利益に叶う仕事がなされるような方向になるための制度ということなら、顧客の利益と報酬が連動しなければならない。つまり、顧客からの評価が気になるような仕組みでなければ、上手くはいかないのだ。

従って、上記にもあるように中立性が高くなりそうではあるが、実際はあまり効果は期待できなそうというのが率直な印象。なぜなら、昨今言われている保険ショップ(生命保険の乗合代理店)が、要は良心的な提案を顧客にしないという問題は、誰と契約しているのかという問題では必ずしも無いからだ。

ポイントは性質上、契約後にそれなりの頻度で継続的に仕事を依頼されないこと

つまり、どういうことかというと、生命保険は性質上、住宅メーカーとも似ているのだが、要は、一定の頻度での継続的な取引関係(仕事を依頼される)になり難いというのが一番のポイントだろう。一度契約をすれば、次に契約の依頼が来る可能性があるのは、平均的には、おそらくそうそう無いのではないかと思われる。

もちろん、たまには、契約してから、2~3年で見直しを依頼されるケースもあるだろうけれど、ただ全体でみれば、それは一部で、人が一生のうちに生命保険を検討し、実際に契約をするというケースは、個人ではせいぜいあっても2~3回がいいとこなのではないだろうか。多い人でも5回とか。

と、いうことは、20代半ばから60過ぎぐらいまでの間に、2~3回契約だとしたら、20年とか30年に一度ということに均等に計算するとなる。これでは、到底問題は解決されない。業者側もそういうことなら、神様仏様ではないので、客からの評価をそこまで意識しなくなり、常に新しい顧客を求めるように意識が向く。

損害保険との性質の違いを見れば良く解る

なぜ損害保険の方だとこういった問題が言われないのかと言えば、損害保険の場合は、長くても5年契約とか3年契約が普通で、あと、1年とかになる。そして、報酬は、その都度発生するわけで、生保と違い既存客からの評価が業績を左右し易いのだ。つまり、継続的に仕事を依頼される関係ということ。

反対に、生保だと、通常報酬の大部分は一年目に支払われるし、途中で解約し、他所に移ると、年齢の関係で高くなったり、診査の関係で、入れなかったりなどの問題もあるので、そう簡単に解約とはならない。

それと、中立性というが、これはその仕事をする人間のタイプの問題も大きい。しかも、基本手数料は保険会社から受け取るようだし。保険代理店は保険会社と契約し、手数料もそこから受け取ると言っても、自分の顧客が支払ったものが、一度保険会社に行って、その一部が保険会社から来るという流れになっているだけで、実際は、ブローカー制度とそう差はない。

なので、そんなことに力をいれるのなら、現状広まっている保険代理店の仕組みを上手く活用した方が早いだろう。というか、中立性中立性というのなら、もっと保険代理店の中立性、独立性、を法的に担保すれば済む話かと。あと、手数料の開示と。罰則の強化と。

最後に

というわけで、これはその仕事をやる人(会社を経営している人やそこで働いている人、報酬体系)の人間性や状況の問題が大きいのと、契約の性質上、継続的に仕事を依頼され易い(機会)かどうかの問題がほとんどなので、保険会社との契約関係がどうという問題は小さいだろう。

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